現在、高騰しているコーヒーの価格に関しての解説。
同じコーヒーというカテゴリーでも種類やグレードによって価格が上がるメカニズムは違いますが、
今回はブラジルコーヒー減産から世界中のコーヒー高騰に関しての解説です。
価格高騰のメカニズム
ここ10カ月間(2020年末〜2021年9月末現在)でも、コーヒー豆の価格はすでに大きく上がっています。
ウェブサイトTradingEconomics.comのデータによると、
家庭でよく使われるコーヒーの高品質なアラビカ種の先物価格
(※基本的に株式と同じように需給と供給のバランスで決まります)は、
2020年11月の1ポンドあたり1ドルから、最近では1.84ドルに値上がりしています。
この急騰の原因は、
ブラジルにとって重要な時期であるコーヒーの花の開花時期に、霜害(霜がおりて植物を傷めてしまうこと)を含む低温と、降雨不足による干害、新型コロナウイルスによる人流へのダメージが重なった結果、2021年における同国のコーヒー豆収穫量が30%減少する見通しとなったことだと言われています。
米農務省によると、ブラジルは世界最大のアラビカ種の生産国であり、世界に流通する40%超のコーヒーを生産しているとされています。
単純計算すると、昨年までの珈琲流通量の約12%が減産することになります。
この収穫減の影響の大きさについて、TradingEconomics.comは
「失われるコーヒー豆の収穫量は、米国人が1年間に飲む量の3分の1以上に相当する可能性がある」としています。
今後の収穫に必要な天候や条件が得られなければ、事態はさらに悪化する可能性があります。
「9月はじめに降る雨で、早咲きの花が咲くかもしれない。そこで平年に比べてどれだけの花が咲くか」
が勝負となる。
投資家は今後数週間のうちに、コーヒー相場の状況がどれほど悪いかを評価できるようになります。
もしも僕達の祈りがかなえられず、雨が十分降らなければ、
毎日のコーヒーに高いお金を払う覚悟をしなければならないでしょう…
今後の傾向
ブラジルの収穫期は5月~8月とされており2021年の収穫はほぼ終わっているため、今年の収穫量に与える影響はそこまで大きくないと言われています。
ただ、来年の収穫で今年度の降霜の被害を実感することになりそうです。
というのも、2022年に収穫するためのコーヒーは今年の9月の雨季に一気に花を咲かせるからです。
既にいくつかのコーヒーの木が花の蕾をつけ始めていたであろうこの時期に霜が降りてしまったことで、来年の収穫量が激減する事は避けられません。
さらに低温下で木自体が死んでしまった場合は剪定や植え替えが必要になります、その木が実をつけるまでに成長するには早くても3年はかかってしまうため、この霜による被害の影響はしばらく続くと思われます。
今年に入ってもブラジルの異常気象の影響はおさまることはなく、本来雨季であるはずの3月4月にも雨が降らなかったと記録にあります。
さらに追い討ちをかけるように6月末からブラジル南部は歴史的な寒波に見舞われており、
特にスペシャルティコーヒーで有名なミナスジェライス州南部を中心としたアラビカ種のコーヒー生産地に大きな被害が報告されています。
パラナ州ではほぼ全ての地域で霜が確認されており、ブラジルのコーヒー生産に大きな被害を与えることは間違えないでしょう。
コーヒーの葉は多く水分を含んでいるため凍結しやすく、凍結した葉は焼けて茶色く変色し枯れてしまいます。樹齢が5年ほどたった木は完全には枯れることなく一部生き残れるかもしれませんが、若い木は幹が特に繊細なため、この寒波を生き残ることは難しいだろうと言われています。
現段階ではどれ程の木が枯れてしまったのかの判断が難しいようで、具体的な被害の大きさを把握にするにはまだしばらく時間を要するようです。
パンデミックの影響で船やコンテナの数が不足し、スムーズに輸出入ができなかった2020年。
消費国は倉庫に保管していたコーヒーを使うことで供給を繋いできました。しかしその在庫も残りが少なくなってきており、最大のコーヒー消費国であるアメリカではコーヒーの在庫の量が過去6年で最も少ない状態なのだと言われています。
まとめ
以上の事から、今後数年間はコーヒーの値段が高くなると予想されており、
日本の大企業が使用している(スーパーやコンビニで売っているような)コーヒーは値上げが必至と考えられます。
消費税の増税なども相まって、大手企業からはすでに販売価格を10〜20%引き上げると発表もされています。
パンデミックに気候変動、増税と、
我々の愛するコーヒーは今後どうなって行くのか、
気がきでなりません。
ブラジル編
~完~
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